FANBOX内容
https://chibotakun.fanbox.cc/・英語版
・中国語版
・セリフなし版
・高画質版
・おまけイラスト(メイザーイエロー洗脳、そしてダークメイザーイエロー誕生!全5P)
・PSD
・洗脳ビフォアフ全身イラスト
①メイザーイエロー(戦闘中)
②ダークメイザーイエロー
③アカリ
④おまけイラストPSD(各ページ分)
メイザーピンクが陥落したのと時を同じくした頃、
侵略者の魔の手はその仲間たちにも伸びようとしていた。
際限なく湧き続ける雑魚「スレイブロウ」やそれらを指揮する上級怪人が波のように押し寄せる中、
メイザーイエロー・サトミは燃え盛る街中を徘徊する人影に気付いた。
とっくに避難勧告が出され、多くの市民は遠方のシェルターまで移動したはずなのに。
そんな人影に迫る侵略者の攻撃。
とっさにその間に飛び込み、敵の砲撃からの盾になるサトミ。
驚く人影を間近で見て気づいた。
年頃は自分と同じくらいだろうか。
煤や煙を大量に被り、ひどい有様だった。
だが、何よりも目を引いたのは彼女が小さな少年を抱きかかえていたことだった。
曰く、彼女は名をアカリといい、一度シェルターまで避難したのだが、
その場にいた避難民が息子と離れ離れになってしまったのだという。
恐らくは逃げ遅れて、まだ街に取り残されている…。
そのことを知り、アカリは単身で街に戻りその少年を連れ帰る決意をしたそうだ。
元々大家族の長女ということで、小さな子供の危険を前にして黙っていられなかったそうだが、
蛮勇を通り越した無謀な振る舞いだとサトミは呆れてしまう。
が、呆れると共にサトミはアカリのそんなガッツが気に入り始めていた。
オトメイザーでもなければ、その下部組織であるオトメイヴですらない一般人が
他人のために粉塵逆巻く戦場に足を踏み入れることは、並大抵の覚悟ではない。
彼女にメイザースーツの適性はあるだろうか、と頭をよぎる。
だがあいにくそんな話をしている暇はなかった。
自分たちは既に敵に包囲されつつある。
一刻も早くここを脱出しなければ、いくらオトメイザーとはいえ、物量で押し切られてしまうのは明白だった。
だが、子供を抱えたアカリとでは迅速な行動は期待できない。
それに。
ズキン、と足首に痛みが走る。
アカリたちを先ほどの砲撃から守ったとき、サトミは負傷してしまっていた。
速度とパワーの瞬発力がウリのサトミの戦闘スタイルからすると、かなりの痛手だった。
アカリたちを守りつつ包囲を突破することは容易ではない。
となればとるべき道は一つしかない。
サトミはトン、とつま先を地面に打ち付け、息を整えると瓦礫の影から身を乗り出す。
これでは敵に丸見えだ。
突然の行動に面食らっていたアカリにシェルターまでの道を伝えるサトミ。
自分が敵を引き付けているうちにアカリたちを包囲網から逃がす。
それを確認したら自分も離脱する。
簡単なことだ。いつもやっていることだ。
いつもより敵の数が多いだけだ。
早く動けない程度の傷を負っているだけだ。
何か後ろ髪を引かれるようにこちらを振り返りながら遠ざかっていくアカリの背中を見届ける。
こんな時でなければ友人になれただろうか、とサトミは感傷に浸りかけた。
敵の数は増え続け、包囲網は狭まり続けていた。
せめてミユキがいれば…と思わずにはいられない。
今、自分と同じようにどこかで誰かを救っているであろう戦友を思い浮かべる。
なぜか、不意に嫌な予感がしたが、それを振り払った。
今は目の前の敵に集中しなければ。
スーパースパナを振り、もう何体目になるかもわからないスレイブロウを叩き潰す。
背後にも気配を感じ、すかさずスパナで受けようとするが、
ズキン、と軸にした足首が痛み、サトミの体勢が崩れた。
直後に衝撃が背中に突き刺さった。
「あ」と思った時にはもう遅い。
バチッと視界が明滅し、手足が激しく痙攣する。
強力な電気を相手に流し込む捕獲用のスタン槍だった。
スタン槍を自分に向けた上級スレイブロウを最後に視界に映して、
サトミの意識は暗闇に落ちていった…。
装麗癒契オトメイザー崩壊篇 サトミパートでした。
敵の手に堕ち、悪に屈服したサトミ。
図らずともサトミの面影を人々に見出されてしまった少女アカリ。
ヒーローになりたかった少女シズカに続き、
ヒーローになってしまった少女アカリの登場。
ここまで来たらもう一人もやらないわけにはいかねぇなぁ~!
※IFシナリオです。今後ミユキたちが敵になるわけじゃないよ
今まで通り色んな怪人にやられてもらう役は彼女たちのものさ!