あーっ！明神様！そちらではなく！こちら！こちらです！

―――誘導する船頭衆より

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区内の沿岸部、御崎と呼ばれる地区に居座る超獣。

なぜか出現時点で老体と言えるほどに弱っており、眼や耳はほとんど機能していない。

住民はこの超獣を地域で信仰されている神仏と同様の存在と捉えており、
積極的に世話をしている様子が観測されている。

視力の弱さから船舶にぶつかってしまう事を除けば危険は無く、
また地域住民側が区役所の介入を望まないために長らく放置され、命名についても見送られ続けている。

…最近は各地の伝承や地域信仰と結びついた超獣の発見、発生が観測され続けている。
この傾向が一時的なものか、今後も拡大し続けるのかは注視が必要だと思われる。
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