嘗てドゥーエ、エトワール、消耗していたとはいえニエンテまで撃破した火山怪鳥の同種が出現した。
暴れる火山怪獣を倒すためウルトラグラスが駆け付ける。
(あの怪獣は猛毒が厄介だね。被害が大きくなる前に決着を!)
光の国で学んだ情報を頭で整理し、戦闘開始早々必殺技ブリザード光線の体制に入るグラスであったがーー
「うっ!」
巨体に似合わぬ俊敏さで、瞬く間に背後に回った火山怪鳥の鋭い嘴がグラスを貫いた。
想定外の一撃を受けてしまったグラスは腰から溢れ出る光を抑えながら大きくふらつく。
(し、しまった…体に毒が回って…)
猛毒による急激な消耗で早くもグラスのカラータイマーが点滅を始めた。
激しい脱力感が彼女の思考を妨げ、その動きを鈍らせる。
追い打ちをかけるように火山怪鳥はグラスの腹部を容赦なく貫いた。
「ぐああああああっ!」
刺された腹部から光があふれ出し、カラータイマーが点滅の激しさを増す。
更に猛毒を流し込まれ、グラスはほとんど身動きが取れなくなっていた。
(強すぎる…ヴェンティ…キミは逃げ…)
意識が朦朧とする中、グラスは最後の力でウルトラサインを放とうとする。
しかし、それを許す火山怪鳥ではなかった。
「うああああああああああっ‼」
火山怪鳥の嘴がグラスのカラータイマーを貫いた。
命であるカラータイマーを破壊されたグラスは倒れた後動かなくなってしまう。
力尽きたグラスを放置し、火山怪鳥はどこかへと飛び去っていくのだった…
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