「もう一度言ってください、何が落下してきたのですか?」
「だから!バカデカい指だよ!」
「罵倒語が含まれているため認識できません」
「なんだってんだよクソ!」
「認識できません」
――追弔禍征局 自動音声記録より
-------------回収チーム宛通信の文字起こし------------
あれは鳥の鳴き声だろうって?一キロ先の詰所でも聞こえてるんだぞ?
悲鳴だよ!ひ め い !!あの浮いてる奴が結界線に触れて叫んだんだよ。
…証拠?もちろんあるとも!
デカい指の第一関節から先が落っこちてきて俺の目の前にあるんだよ!
いいからさっさと回収チームを寄越して、この指を持っていってくれ!
…二時間かかる?おい、冗談じゃないぞ!
酷い臭いだし、変な液体が流れて…おい、誰かデカい指を動かしたのか?
…ふざけるな!さっさと探しにいけ!
(通信終了)
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