今回のあらすじ:村の外に憧れた少女の過去と未来が交錯する──!!
【朗報】沙代ちゃん救済確定
【悲報】水木さんの出番ゼロ【タイトルなのに】
◇原作では狂骨を宿していたのは沙代ちゃん一人だけでしたが、憑いた狂骨の力が依り代本人の霊力に加えて、抱えた恨みの強さに比例するのであれば、龍賀の女の中で最もポテンシャルが高かったのは丙江さんではないかと思っています。
何しろ丙江さんは沙代ちゃんが実際を知らず憧れていた「外の世界」と「運命の人との恋」を知っており、かつ一度は手に入れたそれを奪われています。姉の乙米は自分を慕う男を常に侍らせているし、妹の庚子には次の跡取りとなる息子がいる。三姉妹のうち拠り所となる存在を何も持っていないのは丙江さんだけ。生まれ育った村しか知らない沙代ちゃんよりも、外の世界の幸福を味わってしまった丙江さんの方が、より地獄に感じていたんじゃないでしょうか。
彼女が抱えていた怒りや恨みは自身への破滅衝動として表れていたように見えますが、もしそれが龍賀家や裏鬼道に向かっていたら……?
そんなわけで、丙江さんには沙代ちゃん以上の依り代適性があったように思えてなりません。
それはさておき、叔母姪の百合もなかなかに味わい深いものと認識を新たにした次第です。