「…!?」
二人が練習するほうから飛んできた剛速球がトレーナーの顔面に直撃したのを間近で見たヒシミラクルは困惑から硬直するしかなかった。
ボールが飛んできたのもそうだが何よりもちょっとたんこぶができただけで済んでいるのが不思議で仕方なかった。
『ヒシミラクルはケガしてない?』
「…(コクコク)」
「トレーナーさん!!そのっ!ごめんなさい!!」
『大丈夫だよ。それよりもトップロードは投げるのに失敗して手首をひねったりしてない?』
「私は大丈夫ですけど…。」
『ならよかった。あたったのが自分だったからよかったけど、ほかの子にあたって怪我したりしたら危ないからね。まわりに一緒にトレーニングしている子以外がいないか気を付けてね。一緒にトレーニングしている子なら飛んでくる可能性が予測できて避けられると思うけど予測外から飛んで来たら避けられなくて当たっちゃうかもしれないからね。それにトップロードだってわざとやったわけじゃないんだからあまり落ち込まないでね。』
「はい…。」
『そうだ。今度はボールが滑らないように握力を鍛えようか。今度固いゴムボールを渡すから暇なときににぎにぎしててね。』
「わかりましたっ!」
「こっちこっち。」
ネオユニヴァースはからす隊をトレーナーのもとに呼んでいた。
『あれは…。』
トレーナーが三人のトレーニングを考えるさなか、ペン回しの要領で作っていたお医者さんセットを身にまとい救急箱をせっせと運んでくるからす隊の姿だった。
「トレーナー。お医者さん連れてきたよ。」
『ありがとうね。ネオユニヴァース。大した怪我じゃないけど、湿布だけもらおうかな。』
そう聞くと湿布を出してネオユニヴァースに渡しからす救急隊は帰っていくのであった。
『よし!ヒシミラクルも25m泳いで疲れただろうし、トップロードたちも疲れただろうからトレーニング終わろうか!あっちの理事長にお願いして新設してもらったシャワーの場所でまずは頭を流そうね。』
そういうと4人はトレーニングを終えるのであった。
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illust/122598243トップロードに今回めちゃくちゃ苦戦しました。