『リーパー・キメラ』

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〜ある研究員の日誌〜
　アンブレラが開発した生物兵器の中には、Tウィルスを使いハエの遺伝子を組み込んだヒトの受精卵を、女性の子宮に戻して出産させる方法で造られた『キメラ』というヤツが存在する。
　ならば、同じく虫の生物兵器であるリーパーでも同じ事が可能なのではないだろうか。そう考えた我々は、早速開発に着手した。
　リーパーはウロボロスウィルスによって産まれた生物兵器である為、配合素材となるヒトもウロボロスウィルスに適合した個体を使用するのが良いだろう。遺伝子の組み込みにはキメラと同じくTウィルスを使用し、受精卵を試験用の女体に着床させた。
　程なくして、最初の実験体が誕生した。結果は想像以上に上出来なものだった。全体的にはリーパーの特徴が色濃く残るが、頭部や腕部には確かにヒトの特徴が表れている。元のリーパーと比べ殺傷能力は若干劣るものの、知能の発達が認められ、少なくともサル並みの知能はある様だ。また、ヒトの遺伝子を持つ為か、ヒトの若い女性に対して発情し、交尾をして個体数を増やす性質もある。
　我々はこの実験体を『リーパー・キメラ』と名付け、さらなる改良を加える計画を立てている。今後が楽しみな、可愛いヤツだ。