スピーディのイラストと練習画(題材はランダム)です。
「★水星のスピーディ「Runaround」」(
https://www.pixiv.net/user/2458414/series/200400)は、アシモフのSF短編『われはロボット』の中の『堂々めぐり』を元にしたパロディストーリーです。純正ロボットのSPD13号(スピーディ)を機械化少女(ネオサイボーグ)に置き換えてストーリーを構成しています。今回はそのストーリーについての補足説明です。
https://ameblo.jp/robozuki/entry-12861046585.html(AI絵あり)
https://ameblo.jp/robozuki/entry-12861883473.html(AI絵あり)
https://ameblo.jp/robozuki/entry-12884900762.html(AI絵あり)
https://ameblo.jp/robozuki/entry-12885027446.html(AI絵あり)
☆パウエル(グレゴリイ・パウエル)とドノバン(マイク・ドノバン)のコンビは原作に登場するキャラクターで、その後のロボットもの短編でもちょくちょく出てきます。
☆水星の太陽側では無線が使えないという設定は原作に出てきますが、特に名前は付いていません。『機動戦士ガンダム』に出てくるミノフスキー粒子の引き起こす現象とちょっと似ているので、疑似ミノフスキー現象と名付けました。
☆ビュリダンのロバの例は、ロボット3原則の第2条と第3条が等しくなって均衡を保つ状態をあらわすのにふさわしいと思ってあげました。原作には出てきません。
☆あまり詳しくは展開しませんでしたが、パウエルが味噌汁(ミソスープ)に妙に憧れるようになったのは、変な日本通の友人から間違った日本についての知識をいろいろ吹き込まれた結果…という裏設定があります。
☆これも詳しく展開しませんでしたが、再会したパウエルとスピーディの仲が昔の喧嘩別れを引きずっていてよそよそしかったために、あまり長々と言葉をやりとりしたくなくてパウエルがセレンを採りに行かせる命令を簡単に言いすぎたのも、スピーディの堂々巡りを引き起こした原因の1つとしています。
☆パウエルが氷結地獄は一番罪の重い人間が落ちる地獄の最下層と思っているのは、ダンテの『神曲』のイメージからきています。きちんと読んて知ったわけではなくどこかで要約を聞き齧った感じです。
☆スピーディがパウエルとケンカ別れする時、「ふん。お笑いだわ。あんたに宇宙と比べられるだけの価値があるっていうの?」というかなりキツイ言い方をしたのは、「俺はお前となら所帯を持ってもいいと思ってたのに…」というパウエルの言葉が「もう宇宙へ行くのはあきらめて家庭に入って普通の専業主婦になれ」と言ったように聞こえたからですね。自分の生涯をかけた夢を軽く否定されたように思えたからです。実際はパウエルはそこまでの意味は込めてなかったのですが。
☆スピーディの関節駆動部分を蝕む特Aランクの金属腐食ガスは、原作では単なる一酸化炭素ガスです。特殊加工のスピーディのボディを蝕むにはちょっと弱い気がしたのでそんな風に変えました。
☆パウエルに味噌汁をつくってほしいと言われたスピーディが「誕生日まで待って」と言ったのは、パウエルの願いが愛する人に朝まで一緒にいてもらって朝餉として味噌汁を作って貰いたいという家庭的雰囲気+時間のような要望まで含んでいることを察したので誕生日ぐらいは朝まで一緒にいてあげようと思ったからですね。時間を無駄にしないスピーディはパウエルとの性行為の後はそそくさと自分の住居に帰ってしまうのが定例なので。
☆助けられたパウエルが「君は相変わらずとても冷たい女だよ」と言ったのに対しスピーディが訝しげな顔をしたのは、まだ喧嘩別れをした時のことを根にもってそんなことを言っているのかと思ったからですね。実際にはパウエルは若干ひねくれた表現でスピーディに感謝を言いたかっただけなのですが。
☆味覚再現錠剤の味噌汁の味はそのへんの市販のものではなく実際にスピーディが自分で作った味噌汁の味を錠剤の形で再現したものです。
☆パウエルの感謝に対してスピーディが「何ノコトデスカ?…コレハ単ニ誰ニデモ提供スル・一般的ナサービスノヒトツデスヨ」とちょっとぶっきらぼうに言い返したのは、別れた男の誕生祝いに食べさせるための味噌汁をわざわざ錠剤にして常に携帯していたのが、未練がましい女に思えて少々気恥ずかしかったからですね。