時は戦国時代末期、大国YとZに挟まれる山深き奥地に位置する小国Xでは、生き残りをかけてどちらかの国に付き、恭順の意思を示す必要がありました。かなり将来のことまで考え、家臣団の内々で政略結婚の検討がなされました。しかしX国の国主は男子に恵まれる一方女子には恵まれず、姫君が一人もおりません。
そこで時の国主は容姿端麗な末子を姫君として育てることにし、加持祈祷によってその子が立派な女の子のように育つことを祈念しました(=女性化フラグ)。
十年余りが過ぎ、その男の子は立派な可愛らしい姫君に育っていました。
加持祈祷の影響でしょうか、姫君の体は女の子らしい曲線美に満ち溢れていました。すらりと伸びた真っ白な美しい脚に、女性のそれと寸分変わらぬ華奢な手、柔らかい輪郭をまとった柔和な愛らしい顔、その眩いばかりの姿に、男の子らしさは微塵も残っていません。ただ、そうは言っても股間のあそこはついたままですから男の子っぽい気性はそれなりに残っておりました。いたずらをしたり館をこっそり抜け出して野山で遊んだり、日々世話役の人々を困らせている有り様です。そんなやんちゃな姫君を人々は"をのこの娘姫"と親しみを込めて呼びました。
X国の存亡がかかる危急の事態が迫りつつあったそんなある日、とうとう縁組の話が決まりました。お相手はZ国の若き世継ぎです。をのこの娘姫は住み慣れたこの国を離れるのがイヤで駄々をこね始めてしまいます(画像1~3枚目)。しかし相手の若君が昔一度だけ合ったことのある、同い年のあの優しい男子であったことを知り、途端に機嫌が良くなり(画像4枚目)、再開できる輿入れの日を待ち望むようになったのでした。
-完-
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※表題は「おのこのこひめ」と読んでください。をのこ=男子。
※画像はAI生成ですが、文章は100%人力作成です。