【KAILI💕第9話第2章)9話→完】
この話は
KAILI💕第9話第一章
illust/134423464からの続きです。
<ダイビングから2日後>
朝から基地の食堂で、眉間にシワを寄せ考え事をしている海里。
岬 竜太
illust/132683046「海里ちゃん、おはよう。相席良いかな。」
コーヒー☕️をトレーに乗せて持ってきている岬。
岬に声をかけられ、岬の顔を見るなり、
慌てて、普段の明るい顔つきに戻す海里。
海里・レッドシャーク
illust/132682700「お、おはようリュータ。どうぞどうぞ。
先日は、急な『お誘い』だったのにダイビングに付き合ってくれてありがとう。感謝してるわ。」
岬
「いえいえ、海里ちゃんからの『お誘い』だもの。そりゃもう是非にで♪」
海里
「なら良かった。リュータとは、以前海水浴で一緒に『泳いだ』ことはあったけど、一緒に『潜る』ことはまだだったから…」
(そうよ。リュータがM星人の『恋人事情』を知ってるわけ無いわよね……)
少し、ガッカリする海里。
海洋惑星Mの住人「M星人(水中適応型宇宙人)」にとって、女性から『潜り』に誘うことはある意味『告白』を意味する。そして、その「誘い」に男が応じ一緒に「潜」った場合は、『告白を受け入れます』という意味があるのだ。
もしかしたらリュータは、知ってるんじゃないかと少しは期待したんだけど……
でも
今回は、M星に帰還するまでの間
『リュータと一緒に楽しい時間を過ごす。』
その事の方が重要だったのだから良しとしよう。」
岬
「そういえば、『(一緒に)潜る』のは、先日のが初めてだったんだね」
(ああ、そう!そうだよ!!
『一緒』に潜ったんだよ。2人っきりではないけど、『海里ちゃんと一緒に海に潜った』んだ一緒に💕)
先日のダイビングで、
海里が自分の手を引きながら共に泳いでくれたあの瞬間が脳裏に鮮やかに蘇る。
(こ、コレってよく考えたらまるで『恋人同士でのダイビング』のようだ、だよなぁ……『恋人同士の』)そう思うと、思わず赤面してしまう岬。
(や、ヤばい。そう思ったら先日みたく顔が嬉しさのあまり「ニヤケ顔」になってないだろうか…こんな時に限って鏡がそばに無い。)
大急ぎで反対側に顔を向け、手のひらでパンパンと顔を叩く。
海里
「どうしたの?」
岬
「あはは、なんでもないよ。単なる眠気覚まし( ´ᵕ` ;)💦
ところで、さっきから何か考え事してなかった?」
海里
(あぁ、見られてたわ……)
「実は……(巨大化するための)『ダイブスーツ』の予備がもう無いの……いま使ってる一着しか残ってなくて。
地球に来る時、予備も含め全部で三着持たされたんだけど。
まさか『スーツエネルギーのプラズマ化』を行うとスーツが分子崩壊を起こして「灰」になってしまうなんて想定外だったわ。
M星には、すぐに予備を送ってくれるように連絡したんだけど、「今 改良型を作ってるからもう少し待て」って言うし。こちらが急いでるのに、そんな余計なことしないでさっさと現行のモノを送ってくれれば良いのにもう(`Д´#)ノ ムキー!!」
岬
「ウーン、そりゃたしかに困ったねぇ(。´・ω・`。)
次の「海獣襲来」の前に、その改良型が届くといいんだけど…」
海里
「ホントよねぇ…」
二人一緒に、食堂の片隅で「ため息」をついているといきなりスクランブルがかかる。
館内放送
「東京 晴海埠頭に海獣出現。「連合軍極東支部各部隊」並び「海底特捜隊」に出動要請!特捜潜航艇『フカヒレ』は発進準備を。」
海里
「わーん、なんてご無体な😭」
岬
「海里ちゃん、ともかく今使えるスーツに着替えてきて。」
海里
「り、了解!(´。・д人)シクシク…」
<場面変わって、東京 晴海埠頭>
晴海埠頭で暴れ回る海獣1号
illust/132699016のクローン5匹。
そこに急行した海里達。海里は既に巨大化を済ませ海獣達と対峙している。
先日の「ピーベ戦」で使用した巨大なショットガン(→「Gショット」と命名)とその予備弾も、特殊潜航艇「フカヒレ」
illust/132683652にワイヤーでくくり付け牽引してきた。
海里
「ねぇ、リュータ。今回の海獣だけど、以前より小さくなってない?」
岬
「ほんとだ。データを照合したけど、小さくなってるぞこりゃぁ。」
以前の海獣1号は、海里を丸飲み出来るほどの大きさだったのに対し、今回は巨大化した海里と同じくらいしかなかった。コレはひとえに『闇のシンジケート』が、短期間で数を揃えるために『小型化』したという苦し紛れのすえの結果だった。
海里
「うーん、コレはあれよ。確か『●面ライダー』の敵側の●ョッカーがとった『再生怪人作戦』ね💕」
岬
(『仮●ライダー』とか『ショッ●ー』とか、またなんの動画を見つけたのか海里ちゃんは…)
※海里は、地球のネットの海からはるか昔の動画を発掘するのにハマっているのであるw
海里
「『再生怪人』なら、オリジナルより弱いはずよねっ!」
そう言って走りながら「Gショット」を撃ちまくる海里。海獣1号の1匹がGショットの直撃を受け絶命する。更に立て続けにもう1匹も倒すことが出来た。
海里
「あは♪ 小さくなってくれたおかげで、1発で仕留められる💕 コレなら『プラズマ』を使わなくて済みそうね。」
気を良くした海里は、残弾を全て撃ち込むことで さらにもう1匹を仕留めてみせる。
弾が切れたのでGショットのチューブマガジンを交換し、残り二匹(海獣1号)と対峙する。
必死の反撃をしてくる海獣1号の二匹。
だがその必死の反撃も海里にあっさり避けられてしまう。そして、Gショットの弾丸(砲弾サイズ)を数発受けた後に 海里の左腕から展開された「スライサー」で頭をそれぞれ両断されてしまった。
海里
「ふぅ(*´・ω・`)=3
海獣退治完了!なんか『拍子抜け』って感じ。」
岬
「それにしても、急に攻め方を「数を頼りに」っていう感じに変えてきてなにか意味があるのかな(∵`)?」
海里
「うーん、今回のはホントに『愚策』だったけど。」
岬
「まさか俺らに負け続けで、いよいよ『切羽詰まってきた』とか……もしそうなら『決戦』が近いのかもしれない。」
海里
「決戦………」
(シンジケートを壊滅させ、この任務が終われば
M星に帰らなくてはならない。そうしたらリュータとは……)
<10話一章
illust/134511315へ続く>