名古屋鉄道6500系・6800系:
戦後の名鉄において初の本格的な通勤型車両として誕生した6000系(
illust/56171797)の改良発展型として
1984年より製造されたのが6500系である。
車体外観は大きくモデルチェンジされたが、その前面は額縁スタイルの非貫通タイプで、
運転台窓下にステンレスの飾り板を付けた形態から、ファンの間では「鉄仮面」とあだ名されている。
性能的には、当時各私鉄がこぞって導入していた回生ブレーキを搭載、またその兼ね合いから
主回路も界磁チョッパ制御となっている。
室内のクロスシートは、6000系では窮屈だったためにシート幅を見直し、居住性を向上している。
1987年にはこの2両編成版ともいえる6800系が登場する。
この6800系では、主回路を界磁添加励磁制御としているほかは6500系とほぼ共通の性能である。
1989年には急行用5700系(
illust/56616639)のデザインを取り入れてスマートな外観となった。
このスタイルはVVVF車の3500系Ⅱ(
illust/56158133)や、3700系Ⅲなどへと引き継がれることとなる。
しかしこの間にも名鉄の混雑は緩和しきれず、クロスシート車では収容力に限界が見え始めたため、
名鉄はここで方針を転換、1991年度に製造された最終増備車はロングシートで登場している。
6500系は4連24本の96両、6800系は2連39本の78両が在籍する。