西武鉄道701系:
1963年登場のカルダン駆動車で、西武においては601系に続いて2番目の新駆動方式車輌。
ただしブレーキは旧態依然のAAE(AMAE/ACAE)、さらにクハ1701形の台車は旧型車の流用品である
TR-11を履くなど、高性能車と呼ぶにはやや難のある車輛であったといえる。
それでも、車体構造は台枠寸法が5mm伸び、窓ガラスの配置方法も1枚ごとに独立したものとした。
また前面の「おでこ」の部分に大型の方向幕を備え、そのわきに通過表示灯とテールランプを配置、
腰板にはヘッドランプを配置してそのすぐ下にステンレス製の飾り板を取り付けた。
このスタイルは以後の「黄電」と呼ばれるグループにまで引き継がれていくことになる。
1975年から1982年にかけては冷房化改造とHSCブレーキ化を実施、T車の台車を当時の西武標準品だったFS-072に
履き替えて完全な高性能化がなったが、それでも電気ブレーキの類がなく、
時代が下っていくと運転取り扱いには少し難のある車輛となった感は否めなかった。
また、長大編成化に伴い一部の車輌は601系のモハ601形を編入改造して対応した。
この改造車は先述の通り窓の形状が違うため容易に判別できた。
おもに新宿線系統を働き場としており、1997年までに全廃された。
廃車後は上信電鉄や三岐鉄道、総武流山電鉄(現・流鉄)など多数の地方私鉄に譲渡されている。