意識がはっきりするとまず目に飛び込んできたのは病院の手術室のような光景だった。
どうしてこんな場所で寝ていたのだろうと変に思いながら、まだちらつく視界を手でこすりつつ起き上がる。
周りにはよくわからない機械やモニターがあって、それらからだろうか。低く唸るような作動音が聞こえてくる。
寝ていた手術台らしきものから立ち上がると、裸足だったはずなのに硬い床を叩く金属音がした。
違和感から足元に目をやれば金属で出来たブーツが鈍く光っているのが見える。
おかしい、何も履いてない感じがするのに。
そのまま自分の体に視線を滑らせると今度は銀色で覆われているのが見て取れた。
焦りながら体をひねって腕や腋腹も見ていく。さっきから聞こえるモーターのような作動音が一層激しくなった。
鎧を組み合わせたような白銀の体、まるでロボットとしか言いようが…そこまで考えて聞こえている作動音が私自身からしていることに気付いた。
…嘘だ、嫌だ。認めたくない。信じたくない!
そんな思いとは裏腹に視界のちらつきだと思っていたものが、今の私の状態を表示して否応なしに理解させてくる。
『素体名"篠田千春"改造完了』と。
みたいなシチュエーション大好きなんですよね
こちらの千春を元にしたお話「チハルと千夏」(
novel/10984512)をrui76さん(
user/1811858)に書いていただきました!
同じく元にしたお話「『改造完了』」(
novel/11084740)をキョーマさん(
user/3372198)に書いていただきました!
MiracleWorker01さん(
user/14672522)の作品「プロローグ:機械改造」(
novel/11045589)の挿絵に使用していただきました!