【お題箱】にも２件、アイアンロックス戦の希望がありました。
私自身も考えていたストーリーがあったため、アイアンロックス戦を投稿します。
全部ではありませんがいくつかの要素は入れてあります。
・拘束され、何度も砲撃される
・抵抗できないヤマトラマンを砲撃で執拗にいたぶる

【もう誰も撃たないで】
鎮守府近海に現れた謎の戦艦。
坊ノ岬沖で沈んだ戦艦・大和を何者かが改造したアイアンロックスである。
鎮守府に向かって進攻するアイアンロックス。
大和はヤマトラマンに変身した。
「待って！それ以上はダメよ！」
かつての自分を相手に必死に説得する大和。
「もう戦わなくていいの。あなたにはもう誰も撃ってほしくない。」
説得が続く中、アイアンロックスから発射された拘束具がヤマトラマンの手足を捕らえる。
「ちょっ...何をするの！」
アイアンロックスは大和に向かって砲撃の準備を開始した。
かつて自分が誇りとし、国を守った４６ｃｍ三連装砲が自らに向けられる。
「や...やめて！お願い!」
アイアンロックスは大和の声を遮るように砲撃を開始。
（お前に何がわかる！）
（力を持て余し！活躍する場も与えられず！）
（最後は目的すら果たせない！）
（みんな目の前で沈んでゆく！）
（浜風が...！矢矧が...！）
（この悔しさ！虚しさがお前にわかるかっ！）
あまりの衝撃に声を上げることもできないヤマトラマン。
「ああ...あの時の私...。」
何度も何度も自らの身体で受け止めるヤマトラマン。

やがてガックリと膝から崩れ落ちるとアイアンロックスの砲撃が止んだ...。
全身から煙を上げながら顔を上げるヤマトラマン。
「これで...気が済んだ...？」
ヤマトラマンは微笑んでいた。
「あなたは...頑張ったね...。この国の人...みんなわかってるよ。」
「あなたは知らないでしょうけど、あの戦争はね、もう終わったの。」
「この鎮守府にはあの時、共に戦った仲間たちがいるの。」
「だからここがあなたの帰る場所だよ...。」

アイアンロックスはヤマトラマンを拘束していた器具を外した。
（ありがとう...わかってくれていて）
ヤマトラマンにはそう言ってるような気がした。
「もう、いいんだよ戦わなくても。」
「さようなら...あの頃の私...。」
ヤマトラマンはアイアンロックスの起動装置を停止させた。

宇宙人の呪縛からも過去の呪縛からも解き放たれたかつての戦艦・大和。
永遠に戦いを終えたアイアンロックスはヤマトラマンによって鎮守府のドックに曳航された。
ここであらたな仲間たちと共に余生を過ごすことだろう。

◆軍艦ロボット　アイアンロックス
　身長：８０ｍ　体重：１５万ｔ
　坊ノ岬沖に沈んだ戦艦大和の残骸をミミー星人がロボットに改造。
　時限爆弾を組み込まれ、静止後５分で大爆発する。