友美がハイパー化した直後の事。
ギアドール兵と交戦を続けるO&Eのアンドロイド達は、友美が放った想いの波動に呑み込まれる。次の瞬間、思考回路内を激しいノイズが襲い、双方機能不全を起こして動きが止まる…。
指揮を取っていた逆関節型ドロイドも例外ではなかった。
「深刻なエラー発生!思考回路に異常ノイズ有り!危険!危険!」
今にもショートしそうな勢いで思考プログラムが混乱し、身動きが出来なくなる…
そしてそれは、目の前にいるギアドール兵も同じようだ………。
「深刻なエラー…………任務…命、令…………エラー、エラー………れ、れ、零式…………………………ピーッ。」
とうとう逆関節型も、機能停止してしまう…。
が、その時…
止まった筈の思考回路内に、声が聞こえた…
………零式を殺したくはない………
ピキーン!!
直後、逆関節型は突如再起動し顔を上げる!
ショート寸前だった筈の回路のコンディションは"オールグリーン"。想いの波紋を浴びているにも関わらず、ノイズはパタリと治まった…!
そして、僚機達に向かって通信を飛ばす。
「…残存全機に緊急通達。任務を更新。
ギアドールカンパニー"零式"を攻撃目標から除外、同対象を[鹵獲及び最重要防衛目標]に指定。無力化を目的とした交戦も、同級防衛目標として支援。此れらに対する脅威の排除を最優先とせよ。
例外に、零式の装備及び胸部の制御コアへの狙撃のみ、鹵獲の為の無力化と見なし許可。
全機、直ちに任務を更新せよ。」
『エラー発生。指揮者"スノシャ=フロスト"からの命令指示が確認出来ません。任務更新の撤回を推奨します。』
「…却下。ノイズ内に音声を検知。
『ザ-ザッ!…零式を殺したくはない…
ザーッ!…あの人の面影があると感じた…
ザザッザッ!…零式はお前を殺さなかった…
ザザッ!…人を傷付けぬよう、内側から抑えていたのかもしれない…
ザーッ!…埋め込まれたコアを破壊しない限り、壊れるまで俺達を襲い続ける…ザーーッ!!』
声紋分析結果、スノシャ=フロストの音声である可能性96%。
エラーを削除、当音声を[命令の更新指示]と断定。
全機、直ちに任務を更新せよ。繰り返す!
直ちに任務を更新せよ!」
…………………
『了解。』『了解。』
『了解。』『了解。』
『了解。』『了解。』
『全機了解。』
返答と共に、他のO&Eのドロイド達も一斉に再起動した!
片や目の前のギアドール兵は、波紋によるノイズが一向に治まらないようで、棒立ちでギシギシと体を震わせている…!
「…任務、更新完了。攻撃再開!」
ガシャッ!
ドドドドドドドドドッ!!!!
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歯車さんへ、キャラをお借りしました。(
illust/69815151)
零式の"拒絶"反応から少し時間を戻して、友美の思いの波動がドロイド達にどんな影響を与えたかの描写を、O&E社の逆関節型ドロイドちゃんの目線で描いてみました。
一応、次のクリスマストレイン編の投稿への伏線になってますが、問題あればスルーで構いません。