「ウエストロープ」と呼ばれる、真鍮のバックルのついたやわらかめの腰縄。これは、寮内に二つある反省室に連れて行かれる時に、「教導生の指導下にある反省の子」ということを示すために象徴的に付けられる。実際の拘束力はほとんどなくて、あくまで象徴。反省室への移動も、「見せしめ」にならないように、静粛時間中に、かつ一般寮生の生活導線をなるべく避けたルートで行われる。
“引っぱらないこと”、“安心させること”、“でも、導くこと”――
――ウエストロープを扱う教導生が研修で何度も言われる取扱要項だ。
*『ベレー帽で敬礼する女子校の話』シリーズ 4話 (
novel/25016310)。