当日、カラオケに来たはいいものの。コウくんの様子が何かおかしい。
始終上の空だし、一人称が「オレ」と「ボク」でバラバラだ…。もしかしてあの日早退した時みたいにまた急に体調が悪くなったのかもしれない。
私は「体調が悪いなら帰ろうか?」と尋ねたが、コウくんはいつもと変わらぬ笑みで「大丈夫ですよ」と答えた。
飲み物も何度も自分で取りに行くと答えたが、彼に押し切られるようにして結局運ばせてしまった…本当に優しくて気を使える人だ。
まぁ、彼が大丈夫と言うなら過度な心配は控えて、今日はとりあえず楽しもう。
そう思いながら私はコウくんが持ってきた青いサイダーに口をつけた。